こんにちは、ハルです。
ベンチャー系IT企業で採用担当やっています。
面接官が就活生に対して高圧的な態度をとったり、否定をしたり、意地悪な質問を繰り返す圧迫面接。
あなたはされたことありますか…?
圧迫面接なんてやってる企業あるの…?
残念なことに、あるところはあります。
この記事では、私が就活生の面接に同席した中で、実際に経験した3種類の圧迫面接の実例と対処法について解説いたします。
先日受けた面接が圧迫面接で疲れてしまいました…。
それは大変でしたね…。ちなみにどういったことを聞かれたんですか?
答えたこと全てに対して”なんでそう思うの?“と毎回聞かれ、挙げ句の果てには”この業界向いてないよ“と言われてしまいました…。
緊張していたので震えてしまって…。
辛かったですね…。ひどい面接ってトラウマになりやすいのですが、そういった場合には、”入社前に会社の実態が分かって良かった“と気持ちを切り替えて、他社選考に挑んでくださいね。
実例1「どうしてそう思うの?」と毎回聞かれる
何か作りたいサービスってあるの?
人の役に立つサービスを作りたいです。
人の役に立つサービスってどんなもの?
お年寄りの方でも使い勝手の良い…ユーザー目線で作られたスマホアプリを作りたいです…。
例えば、どんなアプリを想像されているんですか?
すみません、あまり考えられていなかったです…。
「どうしてそう思うの?」と質問する面接官の狙いとは?
多くの企業が求めている人材は、自発的に考え、それに伴った行動が取れる人です。
面接官がしつこく「どうしてそう思ったの?」を聞いてくる理由はこちら。
・その場しのぎの適当なことを言っていないかを判断している
・自分が答えた回答に責任を持っているかを判断している
・物事を論理的に考えられているかを判断している
就活生が圧迫面接だと感じた例によく挙がるのが、上記のような深掘りをされるケースです。
上記の会話だけを見ると圧迫面接のように感じることがありますが、面接官側からすると圧迫面接などしているつもりがないのがほとんど。
では実際に「何か作りたいサービスってあるの?」に対して”やりたい事が明確に答えられた場合“の例をご紹介します。
きっと印象が変わるはずです。
「どうしてそう思うの?」と聞かれた時の対策方法
何か作りたいサービスってあるの?
お年寄りの方でも使いやすい、メッセージアプリを作りたいです。
祖母とよくメッセージアプリで連絡を取り合っているのですが、アプリに新規ユーザーを招待する際の手順や、過去のトークを探す方法が分かりにくいと困っていました。
アプリの操作に慣れていない人でも分かりやすい、使いやすさを重視したものを作成したいと思っています。
よく考えられているなぁ…。
「何か作りたいもの・サービスはありますか?」
この質問は、ものづくりに関わる業界でよく聞かれる質問です。
質問を聞かれる意図はこのあたり。
・業界や企業の仕事内容を理解しているか確認している
・物事を自発的に考えて行動ができる人かを判断したい
作りたいものとかないから、「言われたことをちゃんとやります」
じゃだめ?
ダメです。
音ぷくん、お見送りされたいの?笑
酷ですが、「特にやりたいことないので、言われたことをちゃんとやります」とか「会社に入ってから勉強します」とか言っていると、内定すら貰えないので気をつけてくださいね!
実例2 面接官が高圧的な態度や無表情で面接してくる
何か作りたいサービスってあるの?
お年寄りの方が使いやすい、メッセージアプリを作りたいです。
…ふーん。で、就活生さんの言うそのアプリは利益が出せるの?
…今は無理だとしても、社会に出て勉強すれば売り上げが出せると思います…。
本当に勉強すればそのアプリ売れるの?ていうか、メッセージアプリなんて世の中いっぱい出てるよね。
その中でどうやって勝ち抜こうと考えているわけ?
………。
※私が圧迫面接したわけではありません…。
面接官が高圧的な態度をとる理由とは
・就活生のストレス耐性を判断している
・お客様対応時のとっさの対応力をみている
・面接官の元々の性格
お客様対応でのとっさの対応力…?
例えば、街中でやっかいなクレーマーを見かけたことがありますか?
クレーム対応もその一つです。
面接官が高圧的・無表情な理由はこのあたり。
圧迫することでストレス耐性を見ていたり、クレーマー気質のお客さんでも対応が可能かを見るために、あえて高圧的な面接をすることがあります。
特に、営業職などたくさんの人と関わるお仕事では、高圧的な性格のお客さんでも対応しなければなりません。
営業職は提案が断られてからが始まりってよく言われます…。
厳しいですよね…。
例にあげた「面接官と就活生の会話」で利益のお話がありますが、社会に出るとこんなことばかりです…。
社会人であれば、相手をどのように納得させるかで仕事につながるのですが…。
ここはあくまでも「新卒採用の面接」
中途採用の面接で「利益のお話」が出るなら分かりますが、新卒採用の面接で実施する必要はないように感じます。
もちろん、どうやったら売り上げが出るかを考えるのは大切です。
ただ、こちらの例は面接官がかなりクレーマー気質の方ですね。
今の世の中、企業イメージを悪くしてまで圧迫面接を実施する理由はありません。
なのでこの場合、面接担当者が高圧的な性格の人だった。という理由が一番強いです。
面接官から高圧的な態度をされた時の対策方法
高圧的な態度をする理由の一つに、就活生のストレス耐性を測っているケースがあります。
しかし、上記のケースのように必要以上に圧力をかけられるような面接であれば、今後の選考を辞退するのが賢明です。
新卒採用においてはポテンシャルが重視されます。
中途採用のように、即戦力レベルの人材を求めているわけではありません。
・企業側が圧迫面接をするリスクをわかっていない
口コミサイトに悪い印象を書かれる等、企業イメージの悪化
場合によっては、人事部に苦情のメールが届く可能性もある
→そのような内情を放置している会社だと判断される
・企業側が圧迫面接(パワハラ)をする人材を放置している
普段の仕事でも、部下に圧力をかける人がいる可能性大!
・圧迫面接(パワハラ)をする人材が役員の中にいる
たまたま面接を担当した人が高圧的な性格だった、という判断ができるかもしれません。
ただ、今の世の中で圧迫面接をすることは、会社のイメージが悪くなるだけです。
会社の口コミサイトなどに悪い印象の口コミを書かれたり、採用担当者に苦情のメールが届くこともあるかもしれません。
そういった内情を放置するような企業だ、と判断されても仕方ありません。
そもそも、採用面接とはいえ初対面の相手に対して、高圧的な態度を取れるものでしょうか?
もしかして、普段の仕事でも部下にパワハラしてるのかな…。
そう思われてもおかしくない問題ですよね。
圧迫面接を実施する人は、普段の仕事でも部下に圧をかけていることがうかがい知れます。
そんな会社から内定を貰えたとしても、パワハラ気質の上司がいる会社で働くことが幸せだとは思えません。
なので、面接時点で圧を感じる企業への入社は、私はおすすめできません。
圧迫面接、トラウマでつらいです…。
大丈夫、圧迫面接をしない会社はたくさんあります。
むしろ入社前に分かっただけ良かったじゃないですか。
圧迫面接はつらいです。本当にトラウマになります…。
ただ、入社する前に企業の素性が分かってよかったと判断し、気持ちを切り替えて他企業の就活に力を注ぎましょう。
就活生に対してパワハラを実施するのは論外です…。逃げましょう。
事例3 「ワークライフバランス」のキーワードを出した途端、高圧的に変化する
いい感じの面接だったなぁ。もしかしたら面接通過するかも。
最後に、何か就活生さんの方から確認しておきたいことはありますか?
御社ではワークライフバランスが整っていると伺っていますが、定時退社される社員の方はどのくらいいらっしゃいますか?
定時退社してる社員もいるけど、何でそんなこと聞くの?
………。
※正直、上記のようにストレートな逆質問をする方はいないと思いますが…。
ワークライフバランスをきっかけに高圧的になる理由とは
ワークライフバランスをきっかけに圧を感じる理由はこちら。
・仕事よりもプライベートの方が大切なのか?といった印象を持たれやすい
・世代によっては長時間労働が当たり前だった時代がある
ワークライフバランスの質問って、聞く相手を間違えると印象が悪くなる可能性があるんです…。
1989年の流行語大賞に「24時間戦えますか」がランクインした時代がありました。
その当時に若者だった方々や、その方々たちの背中を見て育った方が、今の役職持ちとなっています。
特に2次面接以降の面接では、課長以上の役職持ちの方が担当されるはず。
もちろん、若くして役職持ちになるケースもありますが、企業の役職につく方々に共通することはこちら。
個人や会社の成長を第一に考えている
私が見てきた役職持ちの方や、若くして役職についた方は、プライベートの時間も勉強しているような方々がほとんどでした。
プログラミングが好きで、時間を忘れちゃうって感じの方たちです。
もちろん、プライベートを大切にするのは当たり前です。
昔の価値観と今の価値観は全然違いますよね。
一方で、IT業界でもこのような考え方は残っています。
・ワークライフバランスやテレワークについて保守的な層はいる
・古い体質の価値観を持った人たちが上層部にいる企業もある
もし、今までうまくいっていた面接が「ワークライフバランス」や「テレワーク」のキーワードをきっかけに変わった場合、保守的な面接官に当たったと思ってください。
ワークライフバランスをきっかけに高圧的な態度を取られたら
“ワークライフバランス”や”テレワーク”のキーワードをきっかけに、それまでうまくいっていた面接の流れが変わったのであれば、その面接官(あるいは企業)は”残業して当然”の考えを持っている可能性が高いです。
なので、企業選びの選択肢に入れても良いと思います。
「今時そんな会社あるの?」と思われるかもしれませんが、「定時で帰るやつは何の成果も出してない」と、平気で言う上司もいますよ…。
・定時で帰るとマイナス評価をつけられる
・先輩が残ってたら「何か手伝いますか」を聞くのが当たり前だと思っている
・みなし残業代1時間ついてるんだから、その分働いて当たり前だと思ってる
・定時で帰る人に対し、なんらかのペナルティを科す
※完全に違法です。
残業するより、決められた時間内で成果出した方が効率よくない?
そうなんです。
ただ、残業して当然って考えの人がいるのも事実です…。
ワークライフバランスのキーワードをきっかけに圧を感じたのであれば、評価について逆質問することをお勧めします。
「御社で評価される方はどんな方ですか?」あるいは「御社の評価制度について、教えていただけますか?」と、聞いてみましょう。
テレワークを実施している会社であれば、「御社ではテレワークを導入されていますが、テレワークを実施する場合、どのような評価をしているかについて教えていただけますか?」と確認することができます。
この際に明確な評価方法が返ってきたのであれば、実際にテレワークを導入している証にもなります。
ただ、ワークライフバランスについて面接で伺うことは、ある程度のリスクを伴います。
採用担当者や面接官も、良い就活生には来てほしいって思うので、会社の印象を多少盛ることもあるんです。
ワークライフバランスについてはOBOG訪問を通して、現場で働いている社員に確認する方が確実です。
OBOG訪問が気軽にできるアプリ、OBトークでは、気になる業界や企業の先輩に簡単にアプローチすることができます。
運営企業が24時間パトロールをしているので安全に使えますし、音声機能を使って、顔出ししないでOB訪問をすることも可能です。
ワークライフバランスなど、面接では聞きづらい質問は先輩方に聞いちゃいましょう!
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まとめ:圧迫面接って、面接側もトラウマになります
最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。
簡単に内容を振り返ります。
・面接官が深掘りするのは、相手がちゃんと考えているかを判断するから
→面接で伝える項目に対し、事前に「なんでこう思ったんだろう?」を考えておこう。
・面接官が必要以上に高圧的な態度を取る場合
→その人がパワハラ気質の可能性が高いです。辞退するのも視野に入れておこう。
・ワークライフバランス・テレワークの言葉をきっかけに圧を感じる
→担当した面接官やその会社は、ワークライフバランスが整っていないのかも。
会社の評価制度について聞いてみるか、OBトークで先輩方に確認しておこう。
2019年に、面接の補佐として新卒役員面接に同席したときのことをご紹介します。
役員からの深堀質問への対応ができず、面接中に泣いてしまった就活生に出会ったことがありました。
面接後のフォロー時に「就活がうまくいかないストレスや、自分の不甲斐なさに情けなくなってしまった」とお伝えいただきましたが、今後のトラウマにならないかが心配でした。
面接官を担当するようになってから気づきましたが、面接って面接官側も気を使うものです。
もし圧迫面接をされた企業から内定がもらえたとしても、面接の時点で泣いてしまうほど辛い会社で、この先働いていけるとは思いません。
和やかな面接より、厳しい質問を受けた面接の方が合格している…。
といった「圧迫面接の方が合格率が高い」説がありますが、いつの時代の話だ、という印象です。
就職活動の中で圧迫面接にあう事があれば、企業選びの選択肢の一つとして覚えていただければと思います。