現在、とある音大でピアノを専攻しています。
システム講師を目指そうと思ったのですが、お給料が低いので一般企業を目指すことにしました。
ただ、音楽しか取り柄のない私が一般企業に就職できるか不安です…。
大丈夫!コツをつかめば一般企業に就職できますよ。
音大出身×採用担当のハルが、就活のやり方について伝授します!
こんにちは、ハルです。
とある音大(作曲科)を卒業。現在はベンチャー系IT企業で採用担当やっています。
この記事を見てくれているあなたはきっと、音大から就活することに悩みを抱えているのではないでしょうか?
音大生でも一般企業へ就職できますが、そのためには少し工夫が必要です。
こちらの記事では私の実体験をふまえ、こんなことをご紹介。
・音大生の就活は一般学生より難しい。その理由についてご紹介
・一般大学生に負けない強みがたくさんある!音大生の強みについて
・希望の会社が見つかるかも。音大生にオススメな就活サービス
・実例つき!音大生ならではの強みの伝え方
特に、音大生の強みについては、あなたの自己PRを作るときの参考にして欲しいです。
活用できるところは全部使ってくださいね。
音大生の就活が難しい理由
大学で就活の情報を得られる機会が少ない
大学で就活の情報を得られる機会が少ない。
音大に通う学生さんが就活に出遅れてしまう大きな原因がこちら。
一般大学と音大の就活の違いはこんな感じ。
・先輩方が就職活動に打ち込む姿を身近で感じることができる
・サークルの先輩方に就活の相談ができる
・大学側で就活支援プログラムが用意されている
・演奏技術の向上が目的のため、就職を目指す人が少ない
・先輩や友人から就活の情報を得ることができない
・大学の就職支援はあるが、自分で積極的に活用する必要がある
このような状況なので、受け身のままだと就活の情報を逃してしまいます。
(恥ずかしながら、私が「インターンシップ」という制度を知ったのは、就活解禁後。笑)
ですので、大学のキャリアセンターに通ったり、積極的に情報収集する必要があります。
就職活動をする仲間がいない
あなたは友人から「音大生なのにプロにならないで一般企業に就職するの?」と言われたことはありますか?
私はあります…。笑
リクルートスーツを着ているだけでも、「ハルちゃんも就活するんだ…!」と友人から驚かれたり。
これでは、友人と就活関係の情報交換をすることも期待できません…。
就活って本当に孤独な戦いです。
何より友人たちが進学や留学の話で盛り上がる中、一般企業への就職を一人で目指すことが辛かったです。
音大全体に、「音大生=音楽の仕事をするべき」という空気が漂う理由はわかりますし、私がそれを否定する権利はありません。
ただ、それと同様に「音大生ならプロになるべき」という信念を、他人に押し付けてはならないとも思うのです。
進路については、人からとやかく言われるものではなく、自分で決めるものです。
一般企業への就職を志したのであれば、その道を応援してくれるのが真の友達ではないでしょうか。
教授から就活の理解を得られない
ヴァイオリン専攻の友人のお話です。(今はヴァイオリンの先生として活躍されています。)
彼女も悩んだ中で一般企業就職を目指したのですが、教授から就活の理解を得ることができず、諦めてしまいました。
難しい話だ…。
もちろん、「プロとして活躍してほしい」と願う先生方のお気持ちはよくわかります。
ただ、演奏家として生計を立てることができる人はほんのひと握り。
それなら、一般企業に就職しながら、復業として音楽関係のお仕事を実施する方法を検討しても良いんじゃないでしょうか?
今の時代、副業(復業)をする人も増えているので、不可能ではないです。
一般企業に就業しながら、空いた時間で音楽関係のお仕事を実施することは可能です。
実は私自身も、一般企業に勤めている身ではありますが、大学時代の友人からアレンジのお仕事を頼まれることがあります。
“音大生だから音楽の仕事に就かなければいけない”と考えるのではなく、
”音楽をするための資金を集めるために、一般企業で働く”のように、柔軟な考えを持っても良いと思います。
副業(復業)の売り上げが本業を超えて、独立する。なんて話もよく聞きます。
もちろん、プロの演奏家を目指しそれに向けて懸命に努力するのは素晴らしいです。
ただ、人それぞれの考えがあって当然なので、複数の選択肢の中から、自分に一番最適だと思う道を見つけてみてください。
教育実習やコンクールの日程が就活時期と重なってしまう
多くの音大生が教育課程を履修していると思いますが、一般的に教育実習は6月頃、3-4週間程度実施することが多いです。
この期間が、多くの企業の採用選考スケジュールとかぶってしまうのです。
実習期間中に就職活動を実施することは100%不可能です。
教育実習に参加することで、第一志望の企業を諦めなければならない可能性が出てくることを頭の隅に置いておいてください。
企業によっては教育実習のスケジュールを考慮してくれるところもあります。教育実習に参加する予定がある方は企業の人事担当者に必ず相談してくださいね。
一方、面接のために教育実習をお休みすることは許されませんので、それだけはお気をつけください。
※実習校側が、同じ大学の実習生(大学の後輩達)を今後一切受け入れなくなる可能性があります。
また、夏のコンクールに参加することも就活と並行しながら実施するのも厳しいので、就活とコンクールの両立ができるかどうか、吟味してから受けてください。
音大生ならではの強みがある
ここからは、私が就活時代に使っていた自己PR、採用担当になってから学んだ「強みの伝え方」をご紹介します。
ぜひ、ご活用ください。
目上の人に対するマナーが自然と身についている
多くの音大生は、目上の人に対するマナーが自然と身についています。
例えば、この辺り。
・会場での立ち振る舞い
・敬語の使い方
・メールの文章の書き方等
なんで?
日頃から先生方(目上の方)と接することが多いので、自然と身についているんだと思います。
例えば、先生方とメールや電話でやりとりをする時、どんなことを気をつけていますか?
些細なことではありますが、新卒採用においてはこのようなマナーも評価されることがあるので、強みの一つとして自信を持っていただければと思います。
コミュニケーション能力が高い方や礼儀正しい方が多い
私が採用担当になってから改めて感じたことは、音大生の方はコミュニケーション能力が高い人が多いということ。
音大生であれば数に数時間、教授とのレッスンが必ずありますよね。
レッスンの中で、取り組んでいる楽曲について、自分の考えを先生に伝えることはありませんか?
1つの曲を完成させるために、プロの演奏を参考にしたり、曲の構成や作曲家の意図を汲み取りながら演奏すると思いますが、
“この曲を自分がどう感じたか。その上でどう表現したいと思ったか。”
について相手に伝えるはずです。
学生時代にピアノの伴奏を頼まれたことがありますが、どの奏者さんも”ここをこうしたい”という要望を伝えてくれました。
一見関係がないように思えますが、実は社会に出て仕事をする上でも、自分なりの考えを持ち、相手(上司やお客様)に伝えることは大切なスキルの一つなんです。
また、自分の考えを相手に伝える時に、自分の意見を一方的に押し付けることなく、相手の気持ちや相手の意見を尊重すると思いますが、こういった細々したスキルもコミュニケーションスキルとしてアピールすることができます。
上記の内容を強みとして表すならば、このように伝えることができるんです。
私は、相手の思いを大切にしながら、状況に応じて自分の考えを相手に伝えることができます。
音大生の強みの伝え方について、イメージがついてきましたか?
強みの伝え方について、詳しい内容は記事の下部で紹介していますので、参考にしてくださいね。
“学生時代に力を入れたこと”のネタがたくさんある
新卒採用において、一般大学の方々と肩を並べることになりますが、一般大学に通っている多くの方がどんなことを「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」としてアピールするかご存知ですか?
簡単にまとめますね
・留学経験で得た語学力
・プログラミング(主に理系の学生さんです。)
・アルバイトの接客業で得たコミュニケーション能力
・サークルや部活動で部長を務めた経験
・サークルや部活動で学んだ団結力
いかがでしょうか?
留学経験やプログラミングに力を入れたことをのぞき、そこまで大差ないのが現実です。
むしろ、音大生の方が「学生時代に力を入れたこと」について面白いことをアピールできるのではないでしょうか?
私や私の友人がやっていたことを載せてみます。
・コンクールや発表会の演奏経験
・小学生への楽器の演奏指導
・演奏会の企画
・演奏動画の配信
コンクールや発表会での演奏経験については、1度の本番に向けて曲を作り上げる集中力や継続力を伝えることができますし、何よりコンクールでは人との競い合いが生じます。大きなプレッシャーの中でも成果をあげられることや、目標を達成する力、チャレンジ精神もアピールできますね。
音楽や楽器の演奏指導については、”相手に合わせた指導を心がけた”と伝えることができます。
演奏会の企画については、客層や会場の規模を考えた上で企画をしますよね。
場所はコンサート会場の大ホールでしょうか?それとも、福祉施設のロビーでしょうか?
演奏会のプログラムやチラシのデザイン等、演奏会の企画一つをとってもやることは膨大です。
お客様を呼ぶにあたり、SNS等を用いた広告宣伝もするはずです。
また、SNSをうまく活用して多くのファンを獲得するのは、演奏動画の配信についても同様です。
演奏会の企画や演奏動画の配信の強みの伝え方については、簡単に考えただけでも、企画力やマーケティング能力についてPRすることができます。
実は知らず知らずのうちに、”学生時代に力を入れたこと”だけでも、一般大学の学生さんに引けを取らずに戦うことができているんです。
ここにあげたものは、あくまで一例ですが、上記以外でも伝えられることがたくさんありますよ。
探してみてくださいね。
音大生の就活にオススメなサービス
私が就活時代に感じていたこと。それは…
音大生って忙しい!笑
卒演があったり教育実習があったり。
私は作曲専攻だったので、当時は卒業制作に追われていました。笑
この中で就活の時間を割かなければいけないのは、至難のわざです。
それに今まで音楽しかやってこなかったから、一般企業がどんなものなのか、自分に何が向いてるかも分からないよ…。
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・音楽しかやってこなかったから、どんな仕事が向いているのかわからない
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強みの伝え方
“リーダーシップ”を強みにした例文をご紹介
ケース | 大学の授業でピアノ三重唱を披露することになった。 |
モデル | メンバーのまとめ役を担った。 |
私は、周りの人を思いやりながら、メンバーの中心として組織をまとめることができます。 大学の授業でピアノ三重奏を披露する機会があり、限られた時間の中で楽曲を作り上げることになりました。 楽曲を作り上げていく過程で、練習に積極的なメンバーと多忙で参加ができないメンバーに分かれてしまい、メンバー間のまとまりがなくなった時期がありました。 私は、多忙で参加ができないメンバーが効率的に練習に参加できる方法は何かを考え、練習に参加したメンバー同士で撮影した演奏動画を共有したり、メンバー間のチャットグループでの進捗報告や他愛のない話をする中で、メンバーが孤立することがないよう心がけました 。 結果、他のチームよりも合奏練習が少なかったにもかかわらず、上位評価をいただくことができました。 この経験を活かし、周りの人を思いやりながらもチームとして最善の結果を出せるよう、貴社で貢献していきたいと思います。
強みを伝える場合の文章の構成について
面接等で強みを伝える場合には、下記構成で伝えるのがベストです。
①結論から述べる ②具体的なエピソードを混ぜる ③社会に出てからどう活かしたいかについて、伝える
①結論から述べる
例文で紹介した文章はこちら。
「私は、周りの人を思いやりながら、メンバーの中心として組織をまとめることができます。」
文章の最初に自分の強みについて、簡潔に伝えるようにしましょう。
②具体的なエピソードを混ぜる
具体的なエピソードについては、最初に伝えた”自分の強み”に基づく成し遂げた成果や、苦労をどうやって乗り越えたか、についてまとめると、伝わりやすいです。
③”社会に出てからどう活かしたいか”について伝える
最後のまとめとして、自分の強みを志望企業でどのように活かすことができるかについて伝えましょう。
新卒採用において求めているのは技術ではなく、ポテンシャルです。
今までの経験をもとに、社会に出てからどのように貢献ができるかについて、伝えてくださいね!
まとめ
今回は音大生の就活が難しい理由と音大生ならではの強みについてお伝えさせていただきました。
この記事では就活をする上でのポイントをいくつか書かせていただきましたが、一番大切なのは、どうして一般企業に就職をしたいのか、という自己分析をすることだと思っています。
音楽の仕事に進むか、一般企業に進むかについて悩むと思いますが、自分の進む道が正しいと自信を持っていただきたいです。
この記事が少しでもお役立ていただければ幸いです。
就職活動、頑張ってください!応援しています。